稲荷と神の縁結び
この行事から数年で亡くなっているが…正直もっと早く亡くなってくれていれば、こんなことにはなってなかった気がするし……圭ちゃんに至っては『もっとはやくくたばってくれたらなぁ』と今でもぼやいている。
少し宴会の様子を観察しようと、神社内にある会館の入り口に耳を澄ませる。
しかし‐何故か全くと言って良いほど物音がしない。
あれっ?と思い、私は会館の引戸を開けた。
「あれ?こはるちゃん、お帰り」
扉の向こうに居たのは、夕湖ちゃんだ。
「夕湖ちゃん…あれ?宴会は………?」
目の前には、荒れに荒れた会館の姿。
ビール瓶や日本酒の小瓶やらが無数に散らばっている。
「いやーそれがねー………」
「釜谷(かまだに)のおじさん居るだろ?氏子さんで」
奥からそう言って現れたのは、圭ちゃんだ。
「あぁ、あの工場の社長のおじさん」
確か七十歳ぐらいの、うちの地域で長年工場を経営されている方だ。
「息子二人連れて来たんだけど、長男が酔っぱらってちかに絡みまくってブチギレしてさぁ。それで親父に全員引き連れて二次会の磯村さんとこの居酒屋に連れてってもらったわけ」
「うわぁ……あの長男か………」
少し宴会の様子を観察しようと、神社内にある会館の入り口に耳を澄ませる。
しかし‐何故か全くと言って良いほど物音がしない。
あれっ?と思い、私は会館の引戸を開けた。
「あれ?こはるちゃん、お帰り」
扉の向こうに居たのは、夕湖ちゃんだ。
「夕湖ちゃん…あれ?宴会は………?」
目の前には、荒れに荒れた会館の姿。
ビール瓶や日本酒の小瓶やらが無数に散らばっている。
「いやーそれがねー………」
「釜谷(かまだに)のおじさん居るだろ?氏子さんで」
奥からそう言って現れたのは、圭ちゃんだ。
「あぁ、あの工場の社長のおじさん」
確か七十歳ぐらいの、うちの地域で長年工場を経営されている方だ。
「息子二人連れて来たんだけど、長男が酔っぱらってちかに絡みまくってブチギレしてさぁ。それで親父に全員引き連れて二次会の磯村さんとこの居酒屋に連れてってもらったわけ」
「うわぁ……あの長男か………」