稲荷と神の縁結び
とりあえず私達は詳しく話を聞くことにして、家の中に案内されることになった。

「おじゃましま………ぅぉ…………」

玄関に入った瞬間も、びっくりするぐらいの荒れ模様で………廊下にゴミやら雑誌やらが放置されている。


そう言えば…店舗業務でも片付けがイマイチだったことを思い出す。



そして居間らしき所に案内されるが…案の定。

ソファーには脱いだ服が放置されており、テーブルにはペットボトルの山。
かろうじてテーブルの中央部分だけは空いているのが、何とも生活感が伺える。


「清貴、説明してもらおうか」とお怒りモードの圭ちゃんは社長をそこに正座させる。
私達も正座をするが………真の君主様は圭ちゃん説が私の中で浮上している。


と言うか、そんなに仲良かったのか二人………。


そして社長は説明をはじめた。

ここは元々、お祖父様‐つまり馨様の家であったこと。
馨様が亡くなり、社長が住むようになったこと。(そもそも清様の奥さま=社長のお母様がここに住むのが嫌がられたらしいので勿体無いと)
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