稲荷と神の縁結び
猛烈に、明日会社を休みたい。
行くのが怖い。
「ていうか。日程とか何にも決まってないに何で言うんですかっ?」
「決まってないのはお前が昨日寝てたからだろ」
いや、確かにそうなんですけど。
「結婚辞めんなら、結納金返してもらうことになるが……」
「いやいや!それだけは!!」
私は首と手をブルブルと震わせる。
そうなると確実にまずい。二百万が。
二百万………って…あれ………よく考えれば。私は二百万でこの人に買われたっていうことだよな。
いや、私は買われた身なのだから……こんな生意気な口を聞いて良いものなのだろうか?
そう思うと、風船が萎むように…一気に気分が萎んでいく。
「おい、こはる?」
「何でしょう?ご主人様」
そう言った瞬間‐清貴さんは『ブッ』と吹き出した。
「俺にそんな趣味はない」
「いや……だって……………」
私は『買われた身』じゃないですか。
そう言いかけたところで、信号に引っ掛かり車が止まる。
すると清貴さんは‐手を私の頭の上に置いた。
「ま、買われたと萎縮されんのは嫌だな」
そしてそのまま、頭をグリグリと撫で回す。
「俺が買ったのは……こはると一緒に居る未来を買ったんだ。
自分自身を買われた、なんて思わないでくれ」
行くのが怖い。
「ていうか。日程とか何にも決まってないに何で言うんですかっ?」
「決まってないのはお前が昨日寝てたからだろ」
いや、確かにそうなんですけど。
「結婚辞めんなら、結納金返してもらうことになるが……」
「いやいや!それだけは!!」
私は首と手をブルブルと震わせる。
そうなると確実にまずい。二百万が。
二百万………って…あれ………よく考えれば。私は二百万でこの人に買われたっていうことだよな。
いや、私は買われた身なのだから……こんな生意気な口を聞いて良いものなのだろうか?
そう思うと、風船が萎むように…一気に気分が萎んでいく。
「おい、こはる?」
「何でしょう?ご主人様」
そう言った瞬間‐清貴さんは『ブッ』と吹き出した。
「俺にそんな趣味はない」
「いや……だって……………」
私は『買われた身』じゃないですか。
そう言いかけたところで、信号に引っ掛かり車が止まる。
すると清貴さんは‐手を私の頭の上に置いた。
「ま、買われたと萎縮されんのは嫌だな」
そしてそのまま、頭をグリグリと撫で回す。
「俺が買ったのは……こはると一緒に居る未来を買ったんだ。
自分自身を買われた、なんて思わないでくれ」