神様辞めます!~転生女神は平凡を望む~

私の言葉を聞いて、その言葉の意味を飲み込むと彼女はサッと顔色を変えた。

「結婚の決まった婚約者の居るサフル王子と結婚したいと言うならば、どんなに身分が高かろうとナユタ皇女、あなたはもう妾にしかなれません」

そう、しっかりと教会で婚約式を済ませている私とサフル王子はもう結婚は決まったもので、私が第二王子妃で本妻なのは確定事項。

その昔、本妻の地位を巡って泥沼の争いが起きたために法律で定められたのがこの、婚約式を最初に済ませた相手が本妻でその立場はゆらがないというもの。

この法律が定まったあと、我が王家は最愛の人が見つかるとすぐに婚約式を済ませて愛する人の立場を明確にするようになったのだという。
そんなこともあり、法律が出来てから妾を持つ王はめっきり居なくなったというのがこの話の結末である。
唯一、妾を持った王は王妃と子を出産時に亡くした王のみだという。
王妃が亡くなっていても、その後国母になろうとも、最初の王妃を愛し抜いていたために
妾は一生妾だったという。
これは素敵な愛の物語として、この国で長く語られているお話だ。

子どもでも絵本になっているので知ってる話である。
まさか、皇女が隣国の結婚事情も知らないとは……。
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