キライが好きに変わったら、恋のリボン結んでね。
 楓と宙斗くんのほうを見て、美代は意味深な視線を送ると私のことを頼む。楓はニコッと笑い、対する宙斗くんは苦い顔をしていた。

 なんだか、胸騒ぎがするんだけど……気のせい?

「じゃあ、さっそく海に行きましょ。待ち合わせは部屋の前でね」

「わわっ、美代ってば押さないで!」

 美代に背中を押されて、私は部屋に入る。目の前に飛び込んできたのは、ゴージャスなダブルベットに海が見渡せる絶景だった。

「私、一生分の幸せを使い果たした気がする……」

「なに言ってるのよ飛鳥、早く着替えちゃいましょ」

「う、うん……」

 美代に促されるまま、私は新調した白のビキニに着替える。

「うぅっ……生地が少ないっ、露出が多いっ!」

 自分の水着姿を見下ろして、私は叫ぶ。

 どうしよう、今日着てきた短パン履いちゃおうかな。

 そう思って私服にそろりと手を伸ばす。そんな私の考えを見透かしてか、美代に短パンを奪われた。そしてあろうことか、美代の旅行バックに入れられてしまう。

「水着なんだから、隠す部分が少ないのは当たり前でしょ。ビーチに着いたら、なにかを羽織るのも履くのも禁止よ」

「美代の、お、鬼~っ!」

「飛鳥、偽装カップルのままでいいの?」

「そ、それはよくないけど……」

 笑顔で凄んでくる美代に圧倒されていると、ふとその表情が真剣なものへと変わる。

    

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