偽のモテ期にご注意を

少しずつ日常を取り戻して行き、やっと一月が経った。

あれ以来、松本が頻繁に家を訪れ、一緒に夕飯を食べる事が増えた。

仕事だけでなく、私生活でも気を使ってくれる松本に感謝はしている。

「ねぇ、ちょっと頻繁すぎない?」

また今日も家に上がりこんで、恵とビールを飲みながら夕飯が出来るのを待っている様は、家族か恋人のようだ。

「あぁ、居心地良くてつい」

「はぁ、ついじゃないわよ。ねぇ」

嫌では無い自分が居るが、それを素直に言えないので、つい文句をいってしまうが、松本は全く気にしていないようだ。

「あら、私は別に気にしないわよ。でも、荷物持ち位はするべきだとは思うけど」

恵みも松本が来る事に異論は無い様で、その点についても安心した。

「だからビールはちゃんと買ってきてるだろ」

「ビールだけわね」

何時の間にか恵と松本の中が良くなっている事には驚いたが、楽しくしてくれるのは嬉しかった。

『気持ちも明るくなるわ』

賑やかな夕食を楽しむ。
< 119 / 196 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop