偽のモテ期にご注意を
「大丈夫なの?」
「えぇ、知人に頼んで予約してもらったの」
恵は大企業に勤めているから、顔は広いのだろうが、一体どんな相手なら、当日に予約が取れるのだろう。
そんな事を考えている間に、エレベーターは止まり、店に入ると個室に通された。
「凄いところね。初めて来たわ」
キョロキョロと周りを見渡してから、席に着くと、料理の注文もしてあったらしく、直ぐに料理が運ばれて来た。
「私も初めてよ」
「そうなの?彼氏とは来ないの?」
「彼氏は居ないわ。仕事が彼氏みたいなものね」
「周りにいい男沢山居るんでしょ?」
「ねぇさんも感じてると思うけど、仕事の出来る女は敬遠されるのよ」
「それもそうね」
久しぶりの外食は思いのほか楽しくて、ついついお酒も進んでしまう。