嵐を呼ぶ噂の学園② 真夏に大事件大量発生中!編
いやいや、まずい。
本当にまずいって。
なんで、
なんで、
なんで、こんなことになってるの?
わたしのファーストキスは、酔った男友達からの偽りのキスってことになる。
ぎゃ、ぎゃびーん。
苦しいし、早く離れなきゃ。
わたしが上にいるんだから突き飛ばせば離れられる。
申し訳ないですが、
今からわたし、青柳くんに攻撃します。
掴まれていない左手で勢いよく彼の胸を突いた。
なんとか、離れることができた。
よし、今だ!
にげようとしたのだが...。
しまった。
右手がまだ拘束されている。
これをかわさなければ扉の向こうに行けない。
「青柳くん、落ち着いて下さい!」
「オレは...いっつもぉ、おちついってまああす」
想像以上の酔っ払いぶりだ。
無愛想でクールでどこか不器用で、時に優しくて、こちらが羨むくらいモテる青柳くんとは違う別の誰かが目の前にいるような気がした。
でも、彼は青柳くんに間違いない。
...面白い。
新たな一面を発見し、なんだか喜んでしまう。
しかし、ここにいてはまた何かやらかしてしまいかねないのでわたしは退散させていただきます。
「青柳くん、色々ごめんなさい。わたし、行きますね。ですので、腕、離して下さい」
「嫌だ」
「いえいえ、それは困ります。わたしと青柳くんは友達です。あなたには大切なカノジョさんがいらっしゃるんですよ。浮気になりかねません!」
わたしにしては正当な答え。
いつもぶっとんでいると言われがちだが、今日はアルコールのお陰で冴えている。
「オレ、誰にも離れてほしくない」
あっ、と思った。
あの日聞いた話。
――もう、誰も失いたくない。
青柳くんはそういった。
アルコール注入により、彼の本音、深層心理が表面化してきたんだ。
わたしは...
青柳くんを抱き締めた。
「わたしは、なにがあっても青柳くんの友達です。ずっと側にいます」
「オレは...もう、もう誰も...」
「失いたくないんですよね?」
青柳くんは頷いた。
わたしの腰に青柳くんの大きな腕が回る。
少しずつ、彼は落ち着いて来たらしい。
ドクンドクンという心臓の音が聞こえてくる気がした。
「青柳くん...産まれて来て下さり、ありがとうございます。
わたしと出会って友達になってくれてありがとうございます。
青柳くんには感謝しかありません。
だから今度は...今度はわたしに恩返しさせて下さい。
絶対に離れません。ずっとあなたの味方です」
わたしがそう言うと、一気に力が抜け、青柳くんはわたしの腕の中ですやすやと寝息をたて始めた。
寝てくれたのは良かったけど、このままではわたしが後ろに倒される。
押し潰され、わたしはそのままあちらの世界へ...。
そんなの嫌だ。
だったらなんとか抵抗しないと。
でも、ここで大声を出せば青柳くんが起きてしまう。
...はて、どうしよう。
なんて考えているうちに限界を迎えた。
もうこうなると諦めの境地に達する。
わたしも眠いんだ。
死なないように祈りながら、寝ます!
本当にまずいって。
なんで、
なんで、
なんで、こんなことになってるの?
わたしのファーストキスは、酔った男友達からの偽りのキスってことになる。
ぎゃ、ぎゃびーん。
苦しいし、早く離れなきゃ。
わたしが上にいるんだから突き飛ばせば離れられる。
申し訳ないですが、
今からわたし、青柳くんに攻撃します。
掴まれていない左手で勢いよく彼の胸を突いた。
なんとか、離れることができた。
よし、今だ!
にげようとしたのだが...。
しまった。
右手がまだ拘束されている。
これをかわさなければ扉の向こうに行けない。
「青柳くん、落ち着いて下さい!」
「オレは...いっつもぉ、おちついってまああす」
想像以上の酔っ払いぶりだ。
無愛想でクールでどこか不器用で、時に優しくて、こちらが羨むくらいモテる青柳くんとは違う別の誰かが目の前にいるような気がした。
でも、彼は青柳くんに間違いない。
...面白い。
新たな一面を発見し、なんだか喜んでしまう。
しかし、ここにいてはまた何かやらかしてしまいかねないのでわたしは退散させていただきます。
「青柳くん、色々ごめんなさい。わたし、行きますね。ですので、腕、離して下さい」
「嫌だ」
「いえいえ、それは困ります。わたしと青柳くんは友達です。あなたには大切なカノジョさんがいらっしゃるんですよ。浮気になりかねません!」
わたしにしては正当な答え。
いつもぶっとんでいると言われがちだが、今日はアルコールのお陰で冴えている。
「オレ、誰にも離れてほしくない」
あっ、と思った。
あの日聞いた話。
――もう、誰も失いたくない。
青柳くんはそういった。
アルコール注入により、彼の本音、深層心理が表面化してきたんだ。
わたしは...
青柳くんを抱き締めた。
「わたしは、なにがあっても青柳くんの友達です。ずっと側にいます」
「オレは...もう、もう誰も...」
「失いたくないんですよね?」
青柳くんは頷いた。
わたしの腰に青柳くんの大きな腕が回る。
少しずつ、彼は落ち着いて来たらしい。
ドクンドクンという心臓の音が聞こえてくる気がした。
「青柳くん...産まれて来て下さり、ありがとうございます。
わたしと出会って友達になってくれてありがとうございます。
青柳くんには感謝しかありません。
だから今度は...今度はわたしに恩返しさせて下さい。
絶対に離れません。ずっとあなたの味方です」
わたしがそう言うと、一気に力が抜け、青柳くんはわたしの腕の中ですやすやと寝息をたて始めた。
寝てくれたのは良かったけど、このままではわたしが後ろに倒される。
押し潰され、わたしはそのままあちらの世界へ...。
そんなの嫌だ。
だったらなんとか抵抗しないと。
でも、ここで大声を出せば青柳くんが起きてしまう。
...はて、どうしよう。
なんて考えているうちに限界を迎えた。
もうこうなると諦めの境地に達する。
わたしも眠いんだ。
死なないように祈りながら、寝ます!