枯れた花は何度も咲く
: Rei
彼女は、証言してくれるだろうか。
ゆうを、助けてくれるだろうか。
私は、ただただ祈ることしか出来なかった。
それから、毎日、毎日、
ゆうの帰りを待った。
だけど、
1週間……
2週間………
3週間…………
ああ、もう1ヶ月も経つ。
やはり、みさちゃんは
ゆうを恨んだままなのかな……
もう、ゆうには会えないのかな?
ゆうがいない未来なんて、いらない
私には、ゆうがいればそれでいいのに……
私、なにか悪いことした?
神様、イジワルだよ……
ピーンポーン
えっ…………
急いでドアの方へ走る。
「 ゆうっ!!! 」
勢いよくドアを開けた。
「 あ、お荷物届いてます 」
ゆうではなかった。
「 あ、ありがとう…ございます…… 」
インターフォンが鳴る度、期待する。
ドアを開ける度、期待が外れる。
はあ、、
こんな生活、いつまで続くの…?
配達員から受け取った荷物には、
『 立花玲様 』
えっっ、、
私…………??
見慣れない字で、
私の名前が書かれてあった。
誰だろう……?
ダンボールの中を開ける。
ん?アルバム……??
ゆっくりと開く。
「 あ、これ………… 」
幼少期の男女2人の写真。
でも、すぐにゆうとみさちゃんだとわかった。
ふふ、ゆうとみさちゃん、変わらないな……
こんなに仲良い2人だったんだ。
あ、2人で手繋いでる!
なんだか、微笑ましいな……
アルバムの中の写真は、
全てがゆうとみさちゃんのツーショットだった。
写真の中のみさちゃんからは、
ゆうのことが大好きなんだろうな、という
感情が伝わってくる。
最後のページには、
手紙が挟んであった。
『 玲さんへ。
急にこんなアルバムを
送ってしまってすみません。
これは、私とお兄ちゃんの思い出です。
私が持ってるよりも、
玲さんが持ってた方が
大事にしてくれるような気がして
勝手ながら送らせてもらいました。
昔から、お兄ちゃんと2人で
支え合って生きてきました。
お兄ちゃんは、いつも私を守ってくれて、
大事に思ってくれました。
ここまで私が生きてこれたのは、
お兄ちゃんのおかげです。
だからこそ、今度はお兄ちゃんが
幸せになってもらいたいと思いました。
初めて玲さんの家に行った日。
玲さんが、お兄ちゃんのことを
どんなに想っているか、伝わりました。
そんな玲さんを見ていたら、
久しぶりにお兄ちゃんに会いたくなりました。
玲さんの家から帰った日、
すぐにお兄ちゃんのいる警察署へ行きました。
お兄ちゃん、ビックリしてたけど、
何も変わってなく、元気そうで安心しました。
玲さんの家に行ったことを伝えたら、
更に驚いてました。
お兄ちゃんを避けてしまってた分、
短い時間でしたが、たくさん話せました。
そして、改めて思いました。
私は、今も変わらずお兄ちゃんが大好きです。
あの日のことを全て、警察の方へ話しました。
だけど、やっぱりすぐには
刑務所から出せないと言われてしまいました。
なにもお役に立てず、すみませんでした。
でも、必ず、待っていてください。
お兄ちゃんは、必ず玲さんの場所へ帰ります。
それがいつになるかわからないけど、
寂しい時はこのアルバムを見てください。
お兄ちゃんのことを許せるチャンスを
くれたのは、玲さんのおかげです。
来月、母の月命日に、
また玲さんのお花屋さんに行きますね。
実彩 』
みさちゃん……
ありがとう……
涙が止まらなかった。
ずっと不安で、
孤独だった私を察してくれたのか。
みさちゃんの言葉で、私は救われた。
ありがとう……
このアルバムがあれば、
涙を流さずに、ゆうの帰りを待てる気がする。
あと、少しの辛抱だ……