皇帝の胃袋を掴んだら、寵妃に指名されました~後宮薬膳料理伝~

ひどく不機嫌な玄峰さんは、たしかに劉伶さまや博文さんと比べたら多少……いやかなり強面ではあるが、美形であることには変わりない。


「玄峰さんのお顔は、とても美麗ですよ?」


ふたりに貶められる彼のことがかわいそうに思えてきて口を出すと、博文さんが小刻みに体を震わせている。どうやら声を上げずに笑っているらしい。


「玄峰、赤面しているようだが?」
「してねぇよ」
「えっ、火照るのですか? 陽盛ではないですか?」


つい今しがたまで畏怖の念を抱いていたというのに、体調のことに言及されると前のめりになる。


「陽盛とは……。なにかで聞いたことがあるが」


玄峰さんが首を傾げるのを見て、不得要領な尋ね方だったと反省した。


「申し訳ありません。少々薬膳料理の勉強をしておりまして、陽盛とは体の状態のことを指します」

「麗華さん、薬膳料理の心得がおありなんですか?」
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