皇帝の胃袋を掴んだら、寵妃に指名されました~後宮薬膳料理伝~
「あぁ、申し訳ない。麗華さん、話を聞いていただけないでしょうか。私は傍若無人な玄峰とは違います。麗華さんの意に反することは決していたしません」


どうやら博文さんには常識というものが備わっているようだが、簡単に信じることができない。
無言で体をこわばらせていると、玄峰さんが口を開いた。


「なにもしねぇよ。するならもうとっくにしてる」


それも一理ある。
私は渋々納得することにした。


「お話、とは……? よろしければどうぞ」


『どうぞ』と座ることを勧めたものの、もうすでに勝手に家に上がり込まれているような気がしなくもない。

狭い二人掛けの椅子に無理やり尻をはめ込ませるように座ったふたりは、「尻をすぼめよ」とか「触れるんじゃない」とかまた喧嘩をしている。

しかしその様子が子供のじゃれ合いのようで微笑ましくて、今までの緊張が吹き飛んだ。


「狭くてすみません。棗入りの杜仲茶です」


超さんの家で作ってから自分でも棗を浸しておいたので、それで作った杜仲茶を差し出した。

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