お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
拒むことも忘れて、彼の強い瞳に釘づけられた。

興味ないなんて言うくせに、どうして私にこんなことするの? その情熱的な眼差しはなに?

呆然と見つめ返すと、彼はやっと私の体を解放し、会議卓の上の段ボールを抱え直した。

「相変わらず、あんたは隙だらけだな。そんなんじゃ穂積が泣くぞ」

そんな言葉を投げつけて、さっさと会議室を出ていってしまった。

バタン、とドアが閉まり、ひとり部屋にとり残され、呆然とその場に立ち尽くす。

今のは、どういうこと……?

あとから脚が震え出してその場に立っていられなくなり、近くの壁に手をついて寄りかかる。

――『やっぱり、雉名さんは立花さんのことが好きなんですかねぇ?』――

上村さんの言葉が頭をよぎり、まさか、と必死に反論しようとする。だって私は雉名さんに好かれるようなこと、なにひとつしていないのに。

それでも。会うたびに助けてくれたり、私の頭を撫でるようにしてからかったり、柊一朗さんを挑発したり。

一連の彼の行動を思い返して、意識し始めた途端、鼓動が早鐘を刻み始めた。

まさか、嘘……だよね……。

真偽なんてわからない。でも、でも、もしかしたら、彼は……。

ぎゅっと胸に手を当てて、困惑する気持ちを押し込めた。
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