お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
心の奥底で彼の名を叫んだとき。
チャッと短い電子音が響き、客室の鍵が外から解錠された。
常務はギョッとして振り返り、ドアを睨みつける。
「……誰が、若造だって?」
声とともに、部屋のドアが壊れそうなほどの勢いで開いた。
飛び込んできたのは、冷ややかな表情を携えた柊一朗さん。
常務は、突然部屋に押し入ってきた彼の姿に、びくりと体を強張らせる。
「なっ……!? 専務!? どうして、あなたがここに!」
「それはこちらの台詞ですよ、常務。どうして私の婚約者が、あなたの部屋にいるんです?」
全身の血が凍りついてしまいそうなほど、恐ろしく冷酷な声だった。それが、凛とした無表情から発せられたのだから、余計に恐ろしい。
一見冷静に見えるけれど、彼の胸の内は沸騰しているに違いない。たぶん、今にも殴りかかりそうなくらいに激高しているのだと、私にはわかった。
ただならぬ気配を感じ取った常務は、血の気の引いた顔で柊一朗さんの動向を注意深く見守っている。
柊一朗さんは固まった常務を一瞥したあと、「澪、無事か」私の元へ駆け寄ってきて、震える体をそっとその腕に包み込んでくれた。
チャッと短い電子音が響き、客室の鍵が外から解錠された。
常務はギョッとして振り返り、ドアを睨みつける。
「……誰が、若造だって?」
声とともに、部屋のドアが壊れそうなほどの勢いで開いた。
飛び込んできたのは、冷ややかな表情を携えた柊一朗さん。
常務は、突然部屋に押し入ってきた彼の姿に、びくりと体を強張らせる。
「なっ……!? 専務!? どうして、あなたがここに!」
「それはこちらの台詞ですよ、常務。どうして私の婚約者が、あなたの部屋にいるんです?」
全身の血が凍りついてしまいそうなほど、恐ろしく冷酷な声だった。それが、凛とした無表情から発せられたのだから、余計に恐ろしい。
一見冷静に見えるけれど、彼の胸の内は沸騰しているに違いない。たぶん、今にも殴りかかりそうなくらいに激高しているのだと、私にはわかった。
ただならぬ気配を感じ取った常務は、血の気の引いた顔で柊一朗さんの動向を注意深く見守っている。
柊一朗さんは固まった常務を一瞥したあと、「澪、無事か」私の元へ駆け寄ってきて、震える体をそっとその腕に包み込んでくれた。