お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
「いろいろは……いろいろですよ」

「そんな理由で納得できると思うのか?」

きゅっと頬を包まれ、顔を押し上げられて、いつにも増して真剣な眼差しが目にとび込んでくる。

確かに私は、彼の真剣な表情を眺めていたいって思っていたけれど。

なにもこんなときに見せてくれなくたっていいじゃない。

「どうして突然、そんなことを。ついさっきまで、俺のことを愛してくれていたのに」

「それは……やっぱり私と柊一さんじゃ、合わないなと思って――」

「澪」

肩に、コツンと額を当てられた。そんな仕草ひとつひとつでさえ、胸が締めつけられてたまらない。

「もっとちゃんと言ってくれなきゃ、わからないよ。俺のなにがいけなかった?」

「柊一さんが悪いとか、そういうんじゃ、なくて……」

ちょっとでも気が緩めば、涙があふれ出てしまいそう。ダメだ! 今すぐこの場から逃げ出してしまいたい……!
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