天然お嬢様の恋はどこまでもマイペース
2人でタクシーに乗り込むと、爽子さんはすくに眠ってしまった。

無防備な寝顔。
そのうち俺も肩に頭をもたげてきた。
困った子だなあ。
これじゃあお持ち帰りされたって文句は言えないぞ。


爽子さんの自宅に到着し、
ピンポーン。
チャイムを鳴らすとすぐ、聞こえてきた足音。

「あら、爽子。・・・すみません」
申し訳なさそうに頭を下げたのはお母さんのようだ。

「僕も止めれば良かったんですが」
こんなにお酒に弱いとは思わなかった。
「どうぞお上がりください」
「いえ、もう遅いので・・・」
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