目覚めたら契約花嫁
もう一つの疑問をダヴィにぶつけてみた。


「ロイはモテるでしょ?なのに、私が花嫁になる必要はあるの?」

「ふふっ、リン様を愛してらっしゃるからですよ。」


驚きにダヴィを見つめる。

あり得ない言葉だ。

ロイが私を愛してる?

あり得ない。

私はただの契約花嫁なのに。


「ロイ様はリン様を愛してらっしゃいます。」


再び掛けられた言葉に苦笑いが漏れた。


「あり得ないわ、ダヴィ。」

「なぜです?」

「ダヴィは知らないの?私はロイと契約で花嫁になるだけの女なのよ。」

「………。」

「なぜ私なんだろう?ロイなら本物の花嫁に困ってなさそうなのに。」

「………時間が必要みたいですね。わかりました、ロイ様とお話しが出来るように時間をお作り致します。」
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