【完】俺の隣にいてほしい。
「えっ、あの人って、あそこに座ってる緑丘の制服の人?」
「うん。なんか、ケガしてるみたいだから」
「大丈夫でしょ。気を失ってるわけじゃあるまいし。誰かとケンカでもしたんじゃない? ほら、緑丘の人って不良ばっかりだって言うし、しょちゅうケンカとかしてるんでしょ」
三つ編み女の偏見極まりない発言に俺はますますイラっとしたけれど、半分は事実なのは確かだ。
「そうなのかな。でも、あんな格好であんなところにいたら、風邪ひいちゃうよね」
それでもなぜか、やたらと俺のことを心配するお節介なロングヘアの女。
「そうかもしれないけど……ほっときなよ、あんな不良。危ないから近寄らないほうがいいよ」
すると三つ編みの女がそんなふうに言って彼女の腕を引っ張っていったので、そのまま二人はどこかへ消えていった。
俺は内心ほっとしながらも、ますます憂鬱な気分になる。
はぁ……。マジだっせぇよな。あんな見知らぬJKにもバカにしたような目で見られて。情けねぇ。
冬の冷えた空気にさらされて、体がどんどん冷えて、傷がますます痛みだす。
それなのに、なぜかその場から立ち上がることができなかった。
そんな時……。
――パサッ。
「うん。なんか、ケガしてるみたいだから」
「大丈夫でしょ。気を失ってるわけじゃあるまいし。誰かとケンカでもしたんじゃない? ほら、緑丘の人って不良ばっかりだって言うし、しょちゅうケンカとかしてるんでしょ」
三つ編み女の偏見極まりない発言に俺はますますイラっとしたけれど、半分は事実なのは確かだ。
「そうなのかな。でも、あんな格好であんなところにいたら、風邪ひいちゃうよね」
それでもなぜか、やたらと俺のことを心配するお節介なロングヘアの女。
「そうかもしれないけど……ほっときなよ、あんな不良。危ないから近寄らないほうがいいよ」
すると三つ編みの女がそんなふうに言って彼女の腕を引っ張っていったので、そのまま二人はどこかへ消えていった。
俺は内心ほっとしながらも、ますます憂鬱な気分になる。
はぁ……。マジだっせぇよな。あんな見知らぬJKにもバカにしたような目で見られて。情けねぇ。
冬の冷えた空気にさらされて、体がどんどん冷えて、傷がますます痛みだす。
それなのに、なぜかその場から立ち上がることができなかった。
そんな時……。
――パサッ。