【完】俺の隣にいてほしい。
俺が急に毎日放課後一人でさっさと帰るようになったから、いつも一緒にいる奴らには、かなり怪しまれていた。
『椿の奴、女でもできたんじゃねーの?』って。
実際のところ、心音とは本当に付き合ってるわけじゃないから詳しく説明するのが面倒で、最初は黙ってたけど、ある日偶然一緒にいるところを見られてしまった。
心音と二人でゲーセンに行った時のことだ。
いつもつるんでる奴らで、朝も一緒に登校してる四人とバッタリ鉢合わせしてしまった。
当然みんなに冷やかされたし、俺が黙ってたことに対して文句を言われた。
心音が朝の電車でたまに会う花園の子だってことにも、すぐ気づかれたし。
以前こいつらが電車で心音をナンパしようとした時、俺がとっさにかばったことがあったから、余計に気まずかった。
それならいっそのこと彼女だと思われたほうがいいと思い、冷やかされても否定しなかったけど、もしかしたら心音にとっては迷惑だったかもしれない。
友達にウソをつくのも、多少の罪悪感はあったし。
でも、俺が心音のことを好きだってこと自体は事実だから、彼女のフリをさせてるなんて話すよりは、彼女だと誤解されたままのほうがいいと思った。
いつかマジで付き合えることになったら、それこそ本望だし。
その時にあらためて、本当のことを話せばいい。
『椿の奴、女でもできたんじゃねーの?』って。
実際のところ、心音とは本当に付き合ってるわけじゃないから詳しく説明するのが面倒で、最初は黙ってたけど、ある日偶然一緒にいるところを見られてしまった。
心音と二人でゲーセンに行った時のことだ。
いつもつるんでる奴らで、朝も一緒に登校してる四人とバッタリ鉢合わせしてしまった。
当然みんなに冷やかされたし、俺が黙ってたことに対して文句を言われた。
心音が朝の電車でたまに会う花園の子だってことにも、すぐ気づかれたし。
以前こいつらが電車で心音をナンパしようとした時、俺がとっさにかばったことがあったから、余計に気まずかった。
それならいっそのこと彼女だと思われたほうがいいと思い、冷やかされても否定しなかったけど、もしかしたら心音にとっては迷惑だったかもしれない。
友達にウソをつくのも、多少の罪悪感はあったし。
でも、俺が心音のことを好きだってこと自体は事実だから、彼女のフリをさせてるなんて話すよりは、彼女だと誤解されたままのほうがいいと思った。
いつかマジで付き合えることになったら、それこそ本望だし。
その時にあらためて、本当のことを話せばいい。