貧乏姫でもいいですか?(+おまけ)
花菜の女官第一日目は、そんなふうにしてはじまった。

それから数日が経ち――。

チラリと女官たちを見渡した花菜は、やれやれと小さく首を振る。

――あれは雪の下紅梅、あちらは紫の薄様。
昨日とはまた違っているわ。
この調子では、この数日だけのことではないだろう。まさかこれからずっと毎日がこうではないと思いたいが、果たして……。

花菜の大きなため息の理由は、女官たちの煌びやかなおしゃれである。
それは予想を大きく上回っていた。

花菜の母は女官になったことがないし、親戚ともすっかり疎遠になっているので身近に話を聞ける相談相手もいない。
かといって、事前にこの華やかさを知っていたところで用意ができたわけではないが。

――ハァ。
終着点のないため息が、重たい気持ちを乗せて漂った。

そんな花菜の気持ちを知ってか知らずか、隣にいる緑子が小さな声で囁く。

「みんな、おしゃれをしに来ているのか、仕事をしに来ているのかわからないわね」
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