貧乏姫でもいいですか?(+おまけ)
休憩時間になり、ふたりは宮中の散策にでかけることにした。
「花菜はどうして女官に?」
「うち、とても貧乏なのよ。それに宮中に来てみたかったの」
そう言いながらも花菜の瞳は輝く。
見たこともないほど豪華な作りの屏風に、色鮮やかな几帳。
それらを見ているだけでも心が華やいでくる。
「緑子は? どうして宮中へ?」
「私は家にいたくないのよ」
それを聞いて、花菜は目を見張った。
どんなに貧乏でも家族が大好きな彼女は、家にいたくないなどと考えたこともなかった。
「母は私を産んだ時に亡くなってしまったの。父は後妻を迎えたんだけれど、その義理の母がとっても意地悪なのよ。あのまま家にいたら、私田舎の老いぼれ受領にでも売られちゃうわ」
「え? まさかそんな」
「信じられない? 本当にそうなのよ。継母はそういう人なの。私は一生宮仕えをするつもり。ここで素敵な夫を見つけて働いて楽しく過ごすわ」
貧乏でも両親の愛情はたっぷりと感じながら育ってきた花菜には想像できない話だった。
でも彼女が大げさに言っているとは思えなかった。
現に、経済的な余裕がありながら、彼女は全く家に帰ろうとしないのだから……。
「花菜はどうして女官に?」
「うち、とても貧乏なのよ。それに宮中に来てみたかったの」
そう言いながらも花菜の瞳は輝く。
見たこともないほど豪華な作りの屏風に、色鮮やかな几帳。
それらを見ているだけでも心が華やいでくる。
「緑子は? どうして宮中へ?」
「私は家にいたくないのよ」
それを聞いて、花菜は目を見張った。
どんなに貧乏でも家族が大好きな彼女は、家にいたくないなどと考えたこともなかった。
「母は私を産んだ時に亡くなってしまったの。父は後妻を迎えたんだけれど、その義理の母がとっても意地悪なのよ。あのまま家にいたら、私田舎の老いぼれ受領にでも売られちゃうわ」
「え? まさかそんな」
「信じられない? 本当にそうなのよ。継母はそういう人なの。私は一生宮仕えをするつもり。ここで素敵な夫を見つけて働いて楽しく過ごすわ」
貧乏でも両親の愛情はたっぷりと感じながら育ってきた花菜には想像できない話だった。
でも彼女が大げさに言っているとは思えなかった。
現に、経済的な余裕がありながら、彼女は全く家に帰ろうとしないのだから……。