貧乏姫でもいいですか?(+おまけ)
集まる女官達の視線になんとなく殺気を感じ、そそくさとふたりはその場を離れた。
「いいなぁ、うらやましい! 頭中将に助けてもらうなんて」
「私のこと呆れてたわ、笑ってたもの。もうひとりの方が碧の月君でしょう? あの方は私のことをとっても軽蔑していたわね」
そんなことはないわとは、緑子も言わなかった。
男性に顔を見られるだけでも、はしたないとされるのである。
御簾から転げ出たのだから軽蔑されても当然のことだ。
「大丈夫よ、花菜がどこの誰かはわからないわ。あの方たちとは接点もないし」
「そうよね。雲の上の方たちだもの」
同じ宮中にいるとは言っても、花菜たち一般の女官が彼らの前に出る機会はない。今後もさっきのように見かけることはあるだろうが、それだけだ。
「花菜はどっちがいい? 碧の月君と頭中将。私は碧の月君ね」
「あんなに冷たそうな人なのに?」
「そこがいいんじゃない。物語から抜け出したように美しく、誇り高くて強いお方。素敵だわ」
「いいなぁ、うらやましい! 頭中将に助けてもらうなんて」
「私のこと呆れてたわ、笑ってたもの。もうひとりの方が碧の月君でしょう? あの方は私のことをとっても軽蔑していたわね」
そんなことはないわとは、緑子も言わなかった。
男性に顔を見られるだけでも、はしたないとされるのである。
御簾から転げ出たのだから軽蔑されても当然のことだ。
「大丈夫よ、花菜がどこの誰かはわからないわ。あの方たちとは接点もないし」
「そうよね。雲の上の方たちだもの」
同じ宮中にいるとは言っても、花菜たち一般の女官が彼らの前に出る機会はない。今後もさっきのように見かけることはあるだろうが、それだけだ。
「花菜はどっちがいい? 碧の月君と頭中将。私は碧の月君ね」
「あんなに冷たそうな人なのに?」
「そこがいいんじゃない。物語から抜け出したように美しく、誇り高くて強いお方。素敵だわ」