貧乏姫でもいいですか?(+おまけ)
でも、自分が宮中に来たことで、家族が少しでも楽になるならばそれでいいではないか。何を悲しむことがあるの?

みんなが幸せになるのよ?
それでいいでしょう?

そう自分に言い聞かせたけれども、やはり心の奥が疼く。

貧しくても、毎日笑いが絶えない楽しい日々だった。

幸せだったじゃない?
あのままでもよかったんじゃない?

ふいに言ってはいけない言葉が過る。

『帰ろうかな……』

花菜はキュッと唇を噛んだ。
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