貧乏姫でもいいですか?(+おまけ)
気がつけば横笛の音も聞こえず、藤原蒼絃の姿も消えている。

――あれ?

今更のように気づいた。

彼はカイと名乗ったが、人鬼丸だとも認めていた?

聞き流してしまったがそういうことになる。

やはり傀は人鬼丸だった。
でも、悪い盗賊ではなかった。

盗むにはちゃんと理由があり、検非違使には手紙を送っているのだと。

――よかった。

心がほっこりと温まった花菜はゆっくりと立ち上がり、軽くなった胸にそっと手をあててにっこりと微笑んだ。
そして賑やかな宴へと戻って行った。
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