貧乏姫でもいいですか?(+おまけ)
膳司の女官たちが、興味津々に花菜の作る様子を見つめている。

「それで、汁に味がつくのかい?」

「はい。出汁をとるんです」

「だし? へぇ、初めて聞いた」

湯が沸騰したところで、昆布を鍋から取り出した。

「女御さまは、このところ食が細いようだから、心配して医者にも相談しながら色々とやってみたんだけれどもねぇ」

「そうですか……」

考えてみれば、彼女たちはその道のプロだ。
色々と試してみたに違いない。

つい深く考えもせずに言い出してしまったけれど、この粥を食べてもらえるかどうか。

「いい匂いだわ」

「ほんとうに」

女官たちがシミジミとそう言いながら、鼻を膨らませる。
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