貧乏姫でもいいですか?(+おまけ)
そして、迎えた試験当日。

「姫さま綺麗」

「なんとお美しい」

北の方の協力もあって、花菜はそれはそれは美しい十二単をまとっている。

黄色の唐衣には銀で文様が入っている。五衣はグラデーションになる萌黄の匂。濃き色の打衣も何もかもが花菜のためにあるようによく似合っていた。

みなの注目を浴びて恥ずかしいのだろう。
花菜はうつむいている。

滅多に付けたことがない紅をさし、はにかんでいるその様子がまた儚げで、別人のようであった。

「よく似合っているわ、花菜」
涙を流しながら、北の方は花菜を抱きしめた。

それからしばらく時が経つことも忘れ、刺繍を見たり、裳に描かれた模様についてあれこれ話をしたりとその時を待っていたが、遂に語る話題も尽きてきた。

小鞠がふと呟く。

「一体いつ来るんでしょうか……」
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