君は僕のもの 【続】




あたしの両足の間に片足を入れて完全にあたしの自由を着々と奪っていく。


…顎を掴む樹の手に少し力が加わった。



「無いよ…!
そんな、変なことんなんて」

きっと樹は白井くんの時みたいに何か変なことがあったと勘違いしてるんだ…



だけど別にそんな……




「嘘つき。

“変なこと”なんて俺言って無いのに」


急に樹の目つきが変わってそのまま顔があたしの首元に埋まる。



ザラリとした生温いものがツーッと上から下を這って……


…っ?!?!



ギュッと目を瞑るけど逃げられない。

下をいって上に戻るとそのまま吐息を掛けて耳朶を唇で噛む。


それがあたしの顔に熱を持ってくる。



「い…樹っ!…ダメ、だってばぁ」

顔を反対に逸らしてもワザとらしく這う舌が苦しくて心地良い。


そのままチリッと首に僅かな痛みを感じて片目を閉じるけど…そこには紅い印が一つ。

彼の独占欲を表していた。



「正直に言ってみなよ…今なら許すかもよ?」

「…そこで、喋ん…ないでよぉ」


ワザと耳元で熱い息を吐きながら言ってる。


「ホラ、言えよ」

珍しい強気な言葉使いに心臓が大きく波打って跳ねると、聴覚から犯された気分になってどうしようもなくもどかしい。


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