俺様女王様幼なじみの恋愛模様
「達也…、私…」
「何で!俺じゃダメなんだよ…。」
きちんと断ろうとしたけど、
それは出来なかった。
切なげな声の達也に遮られ、
さらに、私は達也に抱きしめられていたから。
「ちょ、放して…。」
この教室にもう残っている生徒はいないけど、
いつ誰に見られるか分からない。
それに何より、
広斗以外に抱きしめられたくない…。
達也には申し訳ないけど、
私は広斗じゃないとダメなんだ。
「いやだ…。
俺、まじでお前のこと好きだったんだよ…。
なのになんで…。」
「達也…。」
想いをぶつけられても
私はそれに答えることは出来ない。
「…お願い、放して…。」
かろうじて動く腕で
達也の肩を押してもびくともしない。
ここまで強引な達也を見たことがなくて戸惑う。
だけど、とにかく離れなきゃ…。