極上御曹司は契約妻が愛おしくてたまらない

そう言って女性が上を指差すと、そこには洗濯物が風にはためいていた。
この家の住人らしい。あっと思ったときには、地面に指輪が跳ね返る音が聞こえたという。


「夫からもらった大切なものなのに。どうしようかしら……」


途方に暮れたような顔で悲しげに呟いた。
そんな姿を見せられれば、放っておくわけにはいかなくなる。


「一緒に探します」


そう言わずにはいられなかった。

女性に倣って、指輪が落ちたと思われる付近を捜索開始。一度チェックした場所も、見落としがあったかもしれないと期待を込めて何度も確認していく。


「困ったわ。本当にどうしましょう」


おろおろしながら不安そうに呟く女性に「大丈夫ですよ。絶対に見つけましょうね」と声をかけながら必死になった。

そうして十分ほど経った頃、しゃがみ込んでいる陽奈子の視界の隅に靴が写り込む。

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