極上御曹司は契約妻が愛おしくてたまらない

顔を見ただけで店員から貴行の名前が出てくるのだから、よく使う店なのだろう。
全身黒服の店員に案内されたのはフロアの一番奥、窓際のテーブルだった。


「わぁ、すごーい!」


窓の外、眼下に広がる光の海がきらめいて揺れている。


「個室のある店も考えたんだけど、陽奈子が喜ぶかと思ってね」


さらりと言ってテーブルの上に手を置く。窓にへばりつく勢いの陽奈子を見て微笑んだ。


「ありがとうございます!」


うれしさに陽奈子の声が弾む。

(こんなに綺麗な夜景、見たことないよ……)

星屑が散らばったような景色は、いくら見ていても飽きる気がしない。


「そろそろ座ったらどうだ」

< 183 / 293 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop