極上御曹司は契約妻が愛おしくてたまらない

声まで震わせる。

陽奈子は、相手によって態度を変える男の滑稽さを目の当たりにした。

勤めていたときに顧客の中にツキシマ海運の名があったのは陽奈子も知っていたけれど、岡崎の狼狽ぶりを見ると、システムティービズにとってよほど大きな取引先なのだろう。


「申し訳ありませんが、こちらとしましてもすでに新しいシステムの構築に入っておりますので、セクハラやパワハラを働く役員のいる会社とのお付き合いはやめさせていただきます」
「つ、月島社長……!」


すがりつく勢いの岡崎を貴行は冷めた目で見下ろした。


「妻を侮辱したことを一生後悔して生きていくがいい」


そう言い捨て、貴行は岡崎に背を向けた。


「陽奈子、行こう」
「は、はい」


陽奈子の肩を抱き、歩きだす。

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