彼女を10日でオトします
 ヒデさんにお礼を言いながら、ヘルメットを返すとヒデさんは「一緒に言ってやれなくてごめんな」と一言残して、再び発進させた。

 さて。

 ここからどうするか。

 腕時計を見る。
 私の学校では、5時限目が始まったころね。

 とりあえず門までいこう、と足を進めた。


 学校も立派なら、門も立派で。
 門を目の前にして、立ち止まる。
 たしか、この鈴広高校は、私が通っているS高校よりもだいぶ偏差値が上なはず。

 勝手に侵入する?

 ダメだわ。制服が違うからすぐにばれてしまう。
 何より、今は授業中。のどかさんと荒木さんのクラスさえわからない。
 わかっていた所で、教室に乱入なんてできっこない。

 下校時刻まで待つ?

 これもダメ。時間が惜しい。
 できることなら、今すぐ会いたい。
 それで、たすくさんを捜す手立てをはやく見つけたい。

 どうしよう、と溜め息が零れた瞬間、

「貴様、俺の学校に何か用か」

 後ろから声をかけられた。

 俺の……?

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