彼女を10日でオトします
 今まで見たことのない数字の配列。
 そのひとつひとつを経験則に示しあわせて読み解く。

 暗示が一本に繋がった。

 まさか……。こんなのって、ありなの?
 仁王立ちで私をじっと見つめるこの人は――

「面白い。その翡翠の瞳は数字を読むのか」

 この人は、心が読める。

「あなたこそ。人の心を読むなんて、随分な趣味をお持ちね」

 強い口調で言ったつもりだった。
 のに、私の声は震えていた。

「ますます面白い。それを指摘してきた奴は、貴様が始めてだ」

 対照的に、男は自信に満ち溢れた声をしていた。

 怯むな、と自分に言い聞かす。
 この男をまず何とかしなければ、たすくさんを捜すことは不可能だ。

「ひとつ確認する。貴様のいう荒木薫とは、どういった奴をさすのだ?」

 どういった……?

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