彼女を10日でオトします
「ここで待っておれ。今、あの猿を呼んできてやる」
さ、猿って……だれ?
「いえ、休み時間になってからでも構いませんよ。
授業中ですのでご迷惑に――」
私だって、心底焦ってる。それでも、最大限の気配りを、と思って口にした言葉の途中、生徒会長に鼻で笑われてしまった。
かなり失礼な人ね。
「貴様は、本当に薫の知り合いか?」
……知り合いの知り合いよ、と思わず出そうになって喉に押し返した。
「なるほど。まあいい。
薫は授業など滅多に出席せん」
声に出しても出さなくても同じなんじゃない。
この人、心の呟きを盗み聞きする悪趣味をもっているんだったわ。
「……おい、あまり調子に乗るな。女とて容赦はせんぞ」
生徒会長は、そういうと鋭い視線を一層鋭利に尖らせて私を真っ直ぐ見下ろす。
百獣の王。たすくさんがクーガなら、この人はライオンだ。
ひとつ高い位置から、周りを見回すことに長けている目。それが当たり前だと公言しているような眼光。
「ふん、いつもなら、今の時点で叩き出してやるところだが。
貴様は運がいい。俺は今、退屈をしていたところだ」
すれ違い様、私の耳を撫でるような声でそう呟くと、廊下に出て行った。
扉が閉まる。
ふうぅ。一気に力が抜けた。気を抜いたらこの場にへたり込んでしまいそう。
部屋の中央に並べられた机の椅子を一脚引き出し、底に腰をかけた。
整理してみよう。最初から。
今までのたすくさんの言動や行動になにかヒントがあるかもしれない。
安息を求める脳に鞭を打って、記憶の糸を必死で手繰り寄せる。
さ、猿って……だれ?
「いえ、休み時間になってからでも構いませんよ。
授業中ですのでご迷惑に――」
私だって、心底焦ってる。それでも、最大限の気配りを、と思って口にした言葉の途中、生徒会長に鼻で笑われてしまった。
かなり失礼な人ね。
「貴様は、本当に薫の知り合いか?」
……知り合いの知り合いよ、と思わず出そうになって喉に押し返した。
「なるほど。まあいい。
薫は授業など滅多に出席せん」
声に出しても出さなくても同じなんじゃない。
この人、心の呟きを盗み聞きする悪趣味をもっているんだったわ。
「……おい、あまり調子に乗るな。女とて容赦はせんぞ」
生徒会長は、そういうと鋭い視線を一層鋭利に尖らせて私を真っ直ぐ見下ろす。
百獣の王。たすくさんがクーガなら、この人はライオンだ。
ひとつ高い位置から、周りを見回すことに長けている目。それが当たり前だと公言しているような眼光。
「ふん、いつもなら、今の時点で叩き出してやるところだが。
貴様は運がいい。俺は今、退屈をしていたところだ」
すれ違い様、私の耳を撫でるような声でそう呟くと、廊下に出て行った。
扉が閉まる。
ふうぅ。一気に力が抜けた。気を抜いたらこの場にへたり込んでしまいそう。
部屋の中央に並べられた机の椅子を一脚引き出し、底に腰をかけた。
整理してみよう。最初から。
今までのたすくさんの言動や行動になにかヒントがあるかもしれない。
安息を求める脳に鞭を打って、記憶の糸を必死で手繰り寄せる。