ふりむいて、好きって言って。(仮/旧:三神くんは恋をする)



「これをここに代入して……あ、違います。YはYに代入しないと」


放課後、三神くんと篠宮くんと私の机をくっつけて出来た島の上には、教科書とプリントが散乱していた。


必死にシャーペンを握る篠宮くんは、頭にハテナを浮かべたまま、頭を抱えて仰け反る。


「あぁー、黒毛和牛と進級が1歩ずつ遠ざかってる気がするー」


「大丈夫ですよ……たぶん」


「たぶんとか付けないでよ。そんな俺ヤバいの」


「……」


「おい、いいんちょー」
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