Love Eater Ⅲ
もう駄目だ、話にならねえ。と六花をベッドに突き飛ばすと、自身はタバコを咥えながら隣室へ。
途中「酷いぃぃぃ」なんて六花の声は聞こえる事には、「どっちがだよ」と反論の一つでもしたくなる。
それでも、熱くなるなと自分に言い聞かしていたタイミング。
『ククッ、本当に難儀だねえ君たちは』
「っ…わりっ、まだ切ってなかったな」
『別にいいさ。どうせ退屈していたところだ。それに…どうでもいい与太話を聞きながら仕事をするのは慣れてるんでね』
不意に百夜の言葉の中に感じた哀愁のようなものは気のせいだろうか?
誰とは言わなくとも与太話をしに来ていた存在は一人くらいだろう。
今思えば嫌味や憎まれ口を言いつつも百夜はその存在を受け入れていたのだ。
蟠りが生まれる前は気の合う友人だったと。
毎日当たり前のように居た姿が欠けたのだ。
良くも悪くも深く繋がりがあった存在が。
哀愁があるのも当然だ。
「……病死。……って事になってるんだっけ?時雨様」
『突発的なな。発見に至った時には手遅れ。……一番無理のない……フッ、爺にはありふれた死因だろうて』
「………」
『フッ…何を辛気臭い沈黙を。始まりがあれば終わりは付き物。そして終わるからこそ次の始まりとなるんだろう。時雨にしてみれば寧ろ今までが死んでいたに等しい時間だったんだ。牢獄だろうが今までより満たされているのはたしかだろうさ』
「…そうだな」
それだけは俺も同じように信じられるよ。