Love Eater Ⅲ
そんな百夜の独り言など知る由もなく。
いや寧ろそれどころではないソルトの心中…いや、欲求なのだ。
携帯を思いっきり床に落としてしまったこともどうでもいい。
咥えていた煙草なんかは火もつけていないのに歩きながら潰してしまった。
そんな風に余裕もなく小走りに近い勢いで向かった先は当然、
「六花ぁっ」
「ぅあっ…はいぃっ!?」
隣の寝室のベッドの上でソルトのパンツを抱きしめグスグスと鼻をすすっていた六花のところ。
入り込んできたソルトの勢いと迫力には流石に六花も気圧され握っていたパンツを放り投げてしまったほど。
あまりの剣幕の接近に、今度は一体どんな怒りをかっての叱責だろうか?と変な汗まで滲んだ六花であったのだが。
「ふぅんんっ__!!?」
まさに勢い任せ。
なんの言葉もなくただ伸びてきた腕には殴られるのでは?!と、ビクリッと怯えて構えてしまったのに。
実際に与えられた感触といえば、自分の頬を滑り頭を押さえ込んだ大きな掌。
押し重なってきた唇。
それでも勢い負け。
まさかそんな奇襲をかけられるなんて思ってもみなかった六花の体はボスンっと後ろに倒れ込んでしまって。
当然、その上には唇を離す気のないソルトが雪崩れ込んでくるという図になってしまう。