文の幸福
・文side


クーラに涼みながら、図書館の奥に行く。
今日、手に持っているのは肉食性植物図鑑、不思議な生体だ。

本棚と本棚の間から図書館受付を見ると例の”ナメた事した奴”らしき人物がいる。

ん?どこかで見たことがある顔だ。

肩から下は見たことがあるけれど、顔は初めてみた。
って事は会った事はない。
見たことがあるって事はTVか?ポスターか?
確かにあれだけ整っていたら、何かしらの広告に使われる事もあるだろう。
んんん?どこで見たかな?

思い出せない!イライラする!
あいつのフワフワしてる茶髪を鷲掴みにしてペコペコたたいているキーボードに失神するまで叩きつけたくなる!
んん誰だっけ?
・・・あ!思い出した!あいつだ!あいつだ!
名前は知らないけれど、あいつだ!
やっと思い出せて、嬉しすぎて急にドキドキし始める心臓。耳も熱くなってきた。

あまりの興奮に顔をあげて、彼と目があってると気づいたのはどれくらいたっていたかはわからない。

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