無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる



「いや....行ってないなら大丈夫だよ。

屋上って、桜蕾の溜まり場なんだって。''桜蕾以外の人は、屋上には入っていけない''っていうのが、ファンクラブの暗黙のルールらしいよ?」



そんな私に気づかず、悠莉は話を続けていく。



「あ、暗黙の....ルール?」


「うん。入学式で設立された桜蕾ファンクラブの規則。それ破ったら、ファンクラブから火祭りらしいよ....。

過激な人たちが多いんだってさ桜蕾ファンクラブは」


ひい~っ、こわい....、なんて悠莉は笑う。


いや、笑えないんですけど.....!



どうやら私は....彼らの人気を甘く見ていたらしい。


....そこまで人気があると思わないから。



「いくら鈍感な未桜でも、さすがに知ってたよね」


「う、うん....!もちろんっ」



....もし、もしも、屋上に入ったのが、ファンクラブにバレちゃったら.... 。


ゾワァーッと背中に悪寒が走る。


も、もう絶対に関わらないようにしよう....!


....って言っても、関わる機会なんてないよね。



そう、思ってたのに....。



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