あなたの隣で、その約束を。


泣きそうになる私を、ルーカはそっと優しく抱きしめて頭を撫でた。


この時しか私はあなたを感じられない。


それが嬉しいはずなのに、切なくて仕方ない。



「俺だって、もっとリルと色んなことをして同じ時を過ごしたいさ」


「……え?」


「いつもなんで俺は亜人に生まれてきたんだろうって。それを通り越してなんで君と出会ってしまったんだろう……ってそこまで思ってしまうんだ」



出会ってしまったんだろう……それは、出会わなければ良かったとそう言いたいの?


それだけは嫌だ、私はルーカと出会えてこの気持ちをしれたんだ。


誰かを愛するというこの気持ちを。







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