同期は蓋を開けたら溺愛でした
今日も大友のアパートに行くのかなあ。
そんなことを思いながら帰路に就いていると、後ろから追いかけて来たような大友に捕獲された。
「何、勝手に帰ってるんだよ」
息を切らす大友に目を丸くする。
「え、だって、仕事終わったし。定時だし」
「そうじゃなくて」
深いため息をつく大友は当たり前のように手を引いて歩いて行く。
今日も行き先はアパートではないみたいだ。
今回も場所は違えど、やはり有名なデートスポット。
ビルの最上階が展望台になっており、夜景が綺麗だと有名だ。
有無を言わせず手を引かれ、最上階まで連れて行かれる。
会話もそこそこに歩く大友はなんだかやっぱり変だ。
展望台につくと、一面ガラス張りで確かに夜景は綺麗だった。
雲に覆われて視界良くないとはいっても、雨に濡れた夜景はそれはそれで綺麗だった。
けれど、デートコースで有名な展望台。
恋人たちがたくさんいて、夜景を見ながらいい雰囲気……というより濃厚な雰囲気の人ばかり。
夜景そっちのけで人目もはばからず、あっちを見てもこっちを見てもキスしている。