同期は蓋を開けたら溺愛でした
待ち合わせは17時。
1階のエスカレーター前付近でと言われ、時間前に到着し、近くにあったワゴンのアクセサリーを眺める。
「なんだ。気に入った? 買ってやろうか」
突然現れた大友に肩を揺らして、持っていたアクセサリーをワゴンに返す。
「平気」
「なんだよ。その返答」
苦笑しながら、私が手にしていたネックレスを手にする。
華奢なチェーンが大友の大きな手に掴まれて揺れる。
ピンクゴールドのチェーンに雫がモチーフのペンダントトップ。
雫部分には小さな宝石が2つ。
「合わせてみたら?」
首元にかけようとされ「いいってば」と突き返して歩き出す。
「まだ早いけど、晩ご飯食べに行こうよ」
無言でネックレスをワゴンに返した大友が私へ歩み寄って、手を引いた。
歩いていく大友がベンチの前で立ち止まる。
「まだ買いたい物があるから待ってて」
「いいけど……」
もしかしてあのワゴンのネックレスを買って来ちゃうんじゃない?
その不安から離れていく大友を目で追う。
しかし大友は全く別の方へ歩いていくものだから、本当にまだ買いたいものがあるんだと息をついた。