同期は蓋を開けたら溺愛でした
オフィスに戻ると大友を視界に収めるのもつらい。
よくわからないごちゃ混ぜの感情が溢れ出てしまわないように仕事に集中した。
思いのほか集中していて気づけば定時。
片付けをして周りに声をかける。
「お先に失礼します」
「お疲れ様」
顔も上げず、声だけ返す人。
「ああ、もう定時か」と自分も帰り支度を始める人。
さまざまな人がいる中で、大友はチラッと視線をよこしただけ。
そっけないのが彼の通常。
それなのに胸が痛い。
誰のせいで、こんな思いしてると思ってるのよって文句を言いたい気持ちを飲み込んでその場から離れた。
定時帰りの人の群れの中エレベーターを待ちながら、今日は飲んだくれを許そう、と自分への寛大な処置を決め、コンビニに寄って帰らなきゃなあと空っぽの冷蔵庫を思い浮かべる。