同期は蓋を開けたら溺愛でした

 クククッと笑い始めた大友に、警戒して、腕から逃れると距離を取った。

「介抱してくれないわけ?」

 しっかりした話ぶりに怪訝な顔を向ける。

「悪酔い、してるんだよね?」

 スクッと普通に上半身を起き上がらせる大友に目を丸くする。

「いや、俺、飲んでないし」

「……はい? だって原田課長が、大友が悪酔いしたからって」

「ああ。原田課長、知ってるから」

「……なにを」

「なにって、俺とお前の関係」

「なんで!」

 声を詰まらせる私を、大友は真っ直ぐに見据えて言った。

「俺が聞いたから。結婚したら所属って変わりますかって」

「だ……」

 誰と結婚するの?
 そんな質問をしそうになって、慌てて口を噤んだ。

「お前さー。俺がどれだけの覚悟で、お前に気持ち言ったと思ってるわけ?」

 射抜くような視線を向けられて、私は視線をそらす。

 この言い方は、もしかして……。
 私に気持ちを言う前に、その後の進退まで考えた上で行動を起こしたの?

 本人に確認したいところだけれど、恐ろしくて聞けない。
 その程度もわからないくらいの気持ちなのかって、なじられそうで。

 そして、もう一つ重大な過失に気づいた。


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