同期は蓋を開けたら溺愛でした
大友が部屋へと移動した気配を感じ取ってから、お風呂の縁から上がった。
脚をつけているだけでも湯あたりしそうで、小上がりになっている場所に腰を下ろす。
夜になると幾分過ごしやすくなる気候は、濡れたタオルを冷やして心地いい。
後ろから乾いたタオルをかけられて「ありがとう」と小さくお礼を口にした。
浴衣も手にしている大友は私の隣に座る。
自身は浴衣を着ているから、私の浴衣だろう。
「今、仲居さんが布団を敷いてくれてるから、もう少しこのままここにいよう」
「うん」
隣に座り、一緒に内庭を眺める。
ドキドキと鼓動は煩わしいけれど、水族館でクラゲを眺めていた時のような穏やかな大友の横顔は私を幸せな気持ちにさせてくれる。
「さすがにここでは着替えられないよな。仲居さんが終わったか見てこよう」
やっぱり、世話焼きなんだよね。
そんなことを思ってほっこりしていると、大友は「もう平気だから、洗面所の方で着替えたら」と勧められた。