同期は蓋を開けたら溺愛でした

 大友が何を考えているのか、わからないまま店を出る。

 帰り際、店長の目配せが意味深で居た堪れない。

 本当、何してくれてるのよ。

 憤慨する気持ちは解消されないまま、歩き慣れた道を行く。

 外は梅雨の雨間で、降られはしないものの、じっとりと湿気が肌にまとわりつくようだ。

「泊まるだろ?」

 当たり前に聞かれ、面食らう。

「さ、さすがにそこまで考えなしじゃない」

 ここから大友の自宅アパートまでは徒歩10分。
 大抵はこの後も家飲みをするから、大友のアパートに行くのが普段通り。

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