ぜ、ん、ま、い、と、あ、た、し
「ふふ、確かに……」

創手が木にぐらりともたれ掛かる。瞼を下ろし、木肌に添えた手の甲には白く筋が浮いていた。

「創手様?」

創手は首を振って、あたしが傍に来ないように押し留める。

「何でもない。それより、」

取り繕うように、創手は穏やかな笑みを戻す。

「さっきの言葉は本気?」

「はい」

「本当に、僕を愛してくれるんだね?」

あたしは頷いた。

「交渉成立」
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