ぜ、ん、ま、い、と、あ、た、し
〈ねえ、ママ。赤ちゃんはどこから来るの?〉

当初からあった誰にも訊けないこの手の疑問も、ルークの漫画に答えが明記されていた。

コウノトリならぬ、お役人が赤ちゃんを宅配するのだ。  

出生管理局なる機関があり、夫婦で申請書を提出し、無事審査が通れば胎児が生産され、完成したら新生児が配達されるというシステムになっていた。

夫婦のデータから外見もある程度取り入れられ、赤ちゃんは両親に似た顔立ちになるようだ。

ルークの漫画では、とある夫婦に届いた赤ちゃんが、あまりに似ても似つかぬ容姿だったために、疑心暗鬼が生じ、幸せな家庭に悲劇が訪れるというシリアスなものがあった。

結局、管理局の取り違いミスだったことが発覚するも、例え似ていなくても大事な我が子に変わりはないという結論に達し、赤子を胸に夫婦で感泣する、という感動の大団円で最終回を迎えていた。

あたしにもそれなりに泣けた。

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