飼い主の溺愛
美夜side
玄関からなかなか帰ってこない椎名さんを気にしていると、
クロくんが、
「お菓子でも買いに行かね?」
と声をかけてくれる。
たぶん、私がきにしてるから、
玄関付近に行く口実を作ってくれたんだと思う。
でも今いかない方がいい気もして、
迷ってると、
「いいね!じゃあじゃん負けね!」
っていう結菜の一言でジャンケン大会が。
そして負けちゃって、買い出しに行くことに。
今、玄関に行きたいような、
行きたくないような…
重い腰を持ち上げて、そろりと玄関の方にいくと、
由梨さんと椎名さんの姿。
買い物に行くことを伝えると椎名さんはすこし不満そう。
クロくんは得意気にたってる。
…?
邪魔しちゃいけないかなとも思って、
由梨さんに軽く挨拶して、横を通り過ぎようとしたら、
「美夜ちゃんごめんね、」
と小さな声で言われた。
ごめんね…?
「ゆり…さん?」
確認しようと振り返ったら、
椎名さんの首に由梨さんの腕が巻きついてて、
椎名さんの唇に由梨さんの唇が重なってて、
持ってた財布を落としてしまって、
固まってしまう。
え。由梨さん?
椎名さんの方をみると椎名さんも驚いた顔。