ことほぎのきみへ
反省するように呟いてため息をつく
「……。……あの、ひさとさん
私、本当にひさとさんに
触られるの嫌じゃないです」
「…」
「それに、ひさとさんが
そんな感じなのは、ひさとさんのお母さんが
そうだったからって矢那さんに聞いたから」
ひさとさんのお母さんはとにかく
愛情表現や励ましや慰めの表現がストレートで
可愛い、大好きだって思った時は
抱き締めたり、キスしたり
相手が落ち込んでたり
泣いていたりした時も
抱き締めたり、頭を撫でたり
年齢とか、性別とか関係なく
そういう人だったみたいで
『そういうのが当たり前な環境で育ってるから
ひさともあまり抵抗や違和感ないのよ
触ったり、触られたりとかそういうの』
「それはありがたいけど……」
言いながら珍しく複雑な表情を浮かべて
そして、少し諫めるような声を出す
「いろは
そのセリフはあんま言わない方がいいかも」
「え?」
「勘違いする」
「…………え?
……ひさとさん、それどういう……」
ふいっと目を逸らしたひさとさん
追求しようと口を開いたけど
「いた~!!」
響いた元気な声がそれを阻んだ
「……は、花菜っ!?」
「やっと見つけた~!」
「……なんでここに…
ひとりできたの?」
嬉しそうに、私に抱き付いてきたのは花菜
予想もしなかった人物の突然の登場に
私はあっけにとられる
「そんなわけないだろ。いろは姉」
「ゆ、優っ?
なんでふたりして……」
「……。……あの、ひさとさん
私、本当にひさとさんに
触られるの嫌じゃないです」
「…」
「それに、ひさとさんが
そんな感じなのは、ひさとさんのお母さんが
そうだったからって矢那さんに聞いたから」
ひさとさんのお母さんはとにかく
愛情表現や励ましや慰めの表現がストレートで
可愛い、大好きだって思った時は
抱き締めたり、キスしたり
相手が落ち込んでたり
泣いていたりした時も
抱き締めたり、頭を撫でたり
年齢とか、性別とか関係なく
そういう人だったみたいで
『そういうのが当たり前な環境で育ってるから
ひさともあまり抵抗や違和感ないのよ
触ったり、触られたりとかそういうの』
「それはありがたいけど……」
言いながら珍しく複雑な表情を浮かべて
そして、少し諫めるような声を出す
「いろは
そのセリフはあんま言わない方がいいかも」
「え?」
「勘違いする」
「…………え?
……ひさとさん、それどういう……」
ふいっと目を逸らしたひさとさん
追求しようと口を開いたけど
「いた~!!」
響いた元気な声がそれを阻んだ
「……は、花菜っ!?」
「やっと見つけた~!」
「……なんでここに…
ひとりできたの?」
嬉しそうに、私に抱き付いてきたのは花菜
予想もしなかった人物の突然の登場に
私はあっけにとられる
「そんなわけないだろ。いろは姉」
「ゆ、優っ?
なんでふたりして……」