ことほぎのきみへ
空いてる時間帯に当たったみたいで
思いのほかたくさんお店を巡れた
色んなものを見て、食べて、遊んで
花菜がいてくれて良かったと思う
花菜がいなかったら
ひさとさんと一緒に
文化祭をまわれなかったかもしれないし
花菜がいたからひさとさんの前で
変に緊張することもなく自然体でいられた
「気を付けて帰るんだよ」
「うん。ありがとう、いろは姉」
「はーい」
休憩時間もそろそろ終わり
連絡をいれて
すぐに戻ってきた優に花菜を預ける
優も一樹とゆっくり話が出来たようで
満足気な表情を浮かべてる
花菜は花菜でたくさんお店をまわれて
ずっと、ひさとさんに構ってもらえたから
終始笑顔で
「ひさとお兄ちゃん、また遊んでくれる?」
「うん」
「約束ね」
「うん」
ひさとさんに小指を差し出す花菜
ひさとさんは微笑むと自分の小指を
花菜の小指に絡ませる
ゆびきりげんまん、と約束を交わすふたり
名残惜しそうにしながらも
花菜は優に手をひかれ
そのままふたりは去っていった
――……
「わざわざ送ってくれてありがとうございます」
「気にしないで」
お店の前まで送ってくれたひさとさんに
ぺこりと頭を下げる
「お店、混んでるね」
「そうですね」
そろそろ文化祭も終盤
人波が引いても良い頃合ではあるけど
お店の前には昼よりもすごい行列が出来ていた
イベントを見に行って
買いに来れなかった人達が
一気にまとめて押し掛けたのかもしれない
思いのほかたくさんお店を巡れた
色んなものを見て、食べて、遊んで
花菜がいてくれて良かったと思う
花菜がいなかったら
ひさとさんと一緒に
文化祭をまわれなかったかもしれないし
花菜がいたからひさとさんの前で
変に緊張することもなく自然体でいられた
「気を付けて帰るんだよ」
「うん。ありがとう、いろは姉」
「はーい」
休憩時間もそろそろ終わり
連絡をいれて
すぐに戻ってきた優に花菜を預ける
優も一樹とゆっくり話が出来たようで
満足気な表情を浮かべてる
花菜は花菜でたくさんお店をまわれて
ずっと、ひさとさんに構ってもらえたから
終始笑顔で
「ひさとお兄ちゃん、また遊んでくれる?」
「うん」
「約束ね」
「うん」
ひさとさんに小指を差し出す花菜
ひさとさんは微笑むと自分の小指を
花菜の小指に絡ませる
ゆびきりげんまん、と約束を交わすふたり
名残惜しそうにしながらも
花菜は優に手をひかれ
そのままふたりは去っていった
――……
「わざわざ送ってくれてありがとうございます」
「気にしないで」
お店の前まで送ってくれたひさとさんに
ぺこりと頭を下げる
「お店、混んでるね」
「そうですね」
そろそろ文化祭も終盤
人波が引いても良い頃合ではあるけど
お店の前には昼よりもすごい行列が出来ていた
イベントを見に行って
買いに来れなかった人達が
一気にまとめて押し掛けたのかもしれない